今から5年前、旧吉田邸の拝観の後、以前から気になっていた平塚駅西口前の洋菓子店に入りました。コーヒーとショートケーキを注文し、生クリームのなめらかさに感動しました。
恥ずかしながら、当時はこの店が神奈川県内でも老舗の名店であることを知りませんでした。
地元の皆様に愛されるフランス菓子の老舗の実力を、今回取材して改めて感じました。
平塚駅のホームから見えるビル
西口改札を出て左の階段を降りたところの、真正面にあるビルの1階に洋菓子店とカフェがあります。
店内に入ると、まず目につくずらりと並んだ手作りのフランス菓子に圧倒されます。
振り返ると向こう側にはゼリー等の冷やして食べるデザートが並んでいます。隣の棚は焼き菓子になります。
店内には開店早々から常連のお客様らしい人の姿が何人も見えました。
洋菓子店のカフェとは思えないメニューの充実ぶり
常連客の皆様を中心に、朝に人気があるメニューはやはりモーニングです。
モーニング自体はどこの喫茶店でも珍しくありませんが、こちらは洋菓子店とは思えないような軽食メニューの充実感に目を見張ります。
普通はトーストとゆで卵などの組み合わせが多いと思いますが、朝から手間の掛かるピザトーストやフレンチトーストを提供するのは驚きです。そしてサラダまで付いて飲み物を入れてこのお値段です。
いかに地元の常連の皆様を大切にされているかがよくわかります。
「軽食」とは思えないほどのボリュームとメニューの充実ぶりは、他のお店ではなかなか見ることができませんよね。
洋菓子以外のデザートメニューについては12時から17時のオーダーとなっていますので、こちらをご希望の方は昼過ぎの来店をお願いしますとのことでした。
朝からたっぷり食べたい方も大満足!
食いしん坊の私たちは朝からレギュラーメニューをいただきました。
お客様人気No.1メニューはミックスサンドです。どこの喫茶店でもおなじみのメニューですが、葦のミックスサンドは男性にも充分なボリューム。昔からのお客様を大切にするお店の真心のあらわれですね。
食パンと玉子サラダは自家製で、ホイップクリームのようなふんわりとした口当たりにこだわりを感じます。
お店の一押しのメニューはホットサンドスペシャルです。ご覧の通り溢れそうな具のボリュームなので少し傾けてつまみ上げないとパンと具材がばらけてしまいそうです。
レタス、トマト、キュウリ、ゆで卵、ハム、チーズ、ベーコンの風味が口一杯に広がります。
軽食メニューにはプラス350円でコーヒーか紅茶、またはミルクを付けられます。アメリカンとブレンドならばお代わり一杯がサービスとなりますよ。
私たちのように朝から食後のケーキまで食べる方にはお勧めのサービスですね。紅茶はポットサービスなので2杯分となります。
もちろんケーキも!
お客様から長年支持されているシューパイは「本店限定」です。
生クリームのホイップを最低限に留めてふんわりとした口当たりを保っています。ですので時間が経つとせっかくの形が崩れてしまい他店に運ぶことが不可能なため本店限定となっているようです。
生クリームは甘過ぎず、胃もたれしないのでお客様の年齢を問わず皆様から愛され続けています。生クリームの下にはカスタードクリームが入っていますよ。
お店のおすすめは柚子オランジェです。外見からはわかりませんが、中は上から柚子オランジェ、ヨーグルトムース、徳島産の木頭柚子とオレンジのプリンにクッキーをまぶすという凝ったつくりで、いくつもの風味を楽しめます。
地元に愛されて47年 湘南クリエイティブガトー葦の歴史
お店は昭和30年代からお菓子の問屋と小売りをされていたそうです。65年前オーナーのお父様が会社を設立された際に、お菓子屋さんの2階で喫茶室を開業されたとのことでした。
55年前には1階でレストランと喫茶を始められました。そして52年前、2階で中国料理を始められたそうです。
1977年11月には、念願のフランス菓子の自社製造と販売を開始しました。
お店は本店を始めとして神奈川県内に12店舗あり、カフェが併設されているのは本店と湘南台店、ベーカリーが併設されているのは平塚旭店と平塚中原店となっています。湘南地域以外にも、CIAL横浜店と相模大野店があります。
ぜひお近くのお店で、地元の皆様に長年愛される味を堪能してみてください。
湘南クリエイティブガトー葦平塚⻄⼝本店
住所:神奈川県平塚市八重咲町12-28 葦ビル1F
アクセス:JR東海道線「平塚駅」西口正面 徒歩約1分
店休日:年中無休(元旦を除く)
営業時間:フランス菓子販売 9:00-20:30
カフェ 9:00-20:00 (デザートラストオーダー17:00 ラストオーダー19:30)
電話:0463-22-1102