国道1号線「照ヶ崎海岸入り口」交差点を海側にまがり、次の四つ角を左折するとそのお店はあります。
昭和3年に創業し、大磯の変化とともに時間を過ごしてきた「芦川酒店」をご紹介します。
大磯を愛し、継承し、発信する
芦川商店の店主は、大磯町商工会の会長を務める芦川博昭さんです。
大磯町を盛り上げるために、日々尽力されています。
私がお店を伺ったこの日も、小学校に出向いて町の文化を継承する活動を行っておられました。
お店で使われる紙袋にも、大磯への愛が表れています。
このデザインは「虎ヶ雨」をモチーフにしています。
虎ヶ雨とは、旧暦5月28日に降る雨のことで大磯を舞台とした悲恋の物語に由来します。鎌倉時代初期におきたあだ討ちにより恋人を失った虎御前が、その命日に流す涙雨とされ、俳句の季語にもなっています。歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」に描かれていることでも有名です。
日本のさまざまなシーンにかかわりのある大磯ならではのデザインとして取り入れられています。
結びついた地域の結晶たち
芦川酒店では、焼酎「大磯」以外にも、大磯町に関係する数多くの商品が手に入ります。
「邸園ワイン」は、明治150年記念ワインの続編として販売されています。
ラベルは、旧吉田 茂邸のバラをイメージしたものや、町の鳥として知られるアオバトが描かれています。
大磯産原材料100パーセントで作られた、あまざけもならんでいました。
パッケージはシンプルでありながら家に飾りたいようなかわいいデザインです。
「邸園ワイン」と「あまざけ」はどちらも大磯町在住のイラストレーター・たかしまてつをさんが手がけています。
大磯のイメージ・原料・デザインといった要素が集まりあって、さまざまな商品が作られています。
店主の芦川さんが、商品をみながら「結びついた地域の結晶」と呼んだのもうなづけます。
ほかにも、自社ブランド「大磯」(焼酎・日本酒)、純米酒「決断の聖地」、大磯米焼酎「はるみ」、「オオイソオレンジビール」、「みかんジュース」など大磯町や湘南エリアのおいしい飲料や食品を数多くそろえています。
魅力たっぷり「大磯のあまざけ 蜜柑」
今回、私が選んだのは「大磯のあまざけ 蜜柑」です。
みなさん、あまざけはお好きですか。
あまざけは、昔から「夏の栄養ドリンク」「飲む点滴」、最近では「ジャパニーズ ヨーグルト」とも呼ばれることがありますよね。
みなさんも健康管理のために飲むことがおありではないでしょうか。酒という言葉が入っているものの、ノンアルコール飲料としてお子様からご年配の方まで味わえるのもいいですよね。私たち夫婦も大好きです。
今回選んだ「大磯のあまざけ 蜜柑」の原材料名欄には、米麴(大磯町産はるみ)、米(大磯町産はるみ)、みかん(大磯町産青島温州みかんジュース)と書かれています。そして、ラベルには糖類無添加であることも表記されていました。純粋に大磯の味を楽しめる逸品です。
それでは、実際に飲んでみましょう。
まずは、常温で…。
まろやかな味わいと、やさしくぬけるみかんの香り。
第一印象は、すごく飲みやすくておいしい!
あまざけというと、つぶつぶを感じる飲み物という感じがあるかもしれませんが、まったく感じません。すーっと入っていきます。
つぎは、少し温めてみました。温度が上がることで、香りの広がり方や味が強めに感じられます。あまざけらしい香りを楽しみたい方にはこちらがおすすめかもしれません。
番外編として、ソーダ割りにしてみました。好みが分かれるかもしれませんが、お風呂あがりにぴったりな飲み物になります。すっきりとしていてシャープな味わいです。ごくごく飲みたくなるおいしさですよ。
今回は、あまざけでしたが、今度は焼酎やビールにもチャレンジしてみたいと思います。
みなさんもぜひ芦川酒店に足を運んでみてください。今までにみたことのない商品と出会えます。
また、店主の芦川さんとの会話も楽しいですよ。大磯のことをもっと知れて愛着が強まることまちがいなしです!
芦川酒店
住所:神奈川県中郡大磯町大磯1422
アクセス:JR東海道本線「大磯駅」から徒歩約9分。車で約3分。
営業時間:8:30~19:00
定休日:火曜日
駐車場:あり。4台
電話:0463-61-0411