平塚を流れる渋田川沿いの桜並木に癒されて

平塚の海へ続く川が上流に向かうと、東西に分かれる川のひとつが渋田川です。
この川の両サイドはとなりの伊勢原市の方まで続きます。街のひとびとが思い思いに散策できる道になっており、地域の人たちが楽しく過ごしている場所でもあります。

四季折々の表情がみえる川

渋田川は季節ごとにさまざまな姿をみせてくれます。その川の流れを一年を通して楽しく見ながら生活をしていると、ちょっとした川の変化にも気づくようになります。
例えば緑の青々とした草木の間から時々見ることができるカモの親子の姿や、川の流れにとどまり、大きな鯉が優雅に尾びれをヒラヒラさせて泳いでいるすがたなど、たくさんの生きものにも出会うことができるんですよ。

お子さんと川沿いを散歩すれば、たくさんの発見ができて楽しい時間を過ごせます。秋から冬にかけては川の周りの草木も枯れて周辺が黄金色に色づき、ゆっくりと冬の訪れを知らせてくれます。
静かに過ごしているアオサギを見かけたり、鳥たちが何やら探してうろうろしている姿を見ることもできますよ。

アオサギは、普段は道にどーんと立ちはだかり逃げようとしないので、近所の子供たちを怖がらせる存在ですが、冬の渋田川はアオサギが好きな場所なのか、よく川の中でじっとしているのを見ることができます。

夏はおどろくことに、天然の鰻が釣れることもあると数年前に近くの青年に見せてもらいました。夜はウシガエルの「モー」と鳴く大きな声でうるさいぐらいです。

そして春になるととなりの市の伊勢原地区のほうでは芝桜が見事に土手を覆い尽くし、多くの観光客が渋田川に訪れます。平塚地区の渋田川沿いは桜並木が並んでおり、ピンク色に染まり出すと遠方からもたくさんの人々が訪れるにぎやかな場所に様変わりします。

地域の取り組みと街を愛する心

渋田川は以前はゴミだらけで不法投棄が目立っていました。私が結婚した頃は川の流れを阻むように粗大ゴミが落ちていたりしていました。

そこで地域の住民によるボランティアや自治会などが、ゴミ拾いや草刈り、橋の掛け替えなどに尽力して美しさを維持するために桜の木を植えることにしました。

渋田川地域の各自治会長が中心となり皆で流域の環境美化に取り組み、何度も市役所に足を運んでいたことを思い出しました。いつか皆で植樹した桜の木が大きくなる頃には、きっと人々に愛される素晴らしい川の流域になるだろうと話していました。
そんな話をしながら食卓を囲む日があった事を懐かしく思い、いま大きくなった桜の樹木を見あげると並々ならぬ想いが湧き上がってきます。

きれいにペンキを塗って、川にかかる橋もお化粧済みで春を待っています。

桜舞い散る季節はもうすぐ!桜まつり’24

桜の木を植えたのは平成6年、113本の木を植えました。21渋田川プロムナードプラン推進協議会という名前でこの桜の木と共に渋田川の環境美化に貢献しています。
毎年4月の初旬に『渋田川桜まつり』が開催され、多くの人が足を運んでくださるまでになりました。当時のことは平塚市のホームページ内、渋田川での市民活動で知ることができます。

以前は前日祭を含め2日間開催しておりましたが、新型コロナの間はご存知の通りこういったイベントは自粛されましたが、それでも桜をひとめ見ようと訪れる人もいました。

渋田川の桜並木は、21渋田川プロムナードプラン推進協議会をはじめ、地域住民で守っている場所なのです。

※桜の写真は2023年に撮影したもの。

令和6年、今年の渋田川桜まつりはは3月31日(日曜日)10時から15時まで(雨天中止)で開催され、夜間のライトアップは3月28日〜3月30日の18時から20時まで行われます。そして前夜祭は3月30日10時〜15時まで開催されるそうです。
場所は鷹匠橋上流400m両岸で開催されます。夜のライトアップは特に素晴らしいです。
みなさんもぜひ一度おとずれてみてはいかがでしょうか?

渋田川土手桜並木通り
住所:神奈川県平塚市西真土4丁目7
アクセス:JR東海道本線「平塚駅」北口よりバス[平68]坂口下車徒歩約10分
電話番号:0463-21-9852(みどり公園・水辺課)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。