明治初期から大磯の歴史とともに歩んできた老舗商店「いづ常」

今回は、大磯駅から5分ほど歩いたところにある商店「いづ常」をご紹介します。

広々とした通り沿い、大磯町消防本部のすぐそばにあります。

お店の前を通ったことがある方なら、あたたかみのある外観に惹かれてる方も多いのでは。

軒先には、地元で採れた新鮮な野菜が並んでいます。

こだわりぬかれた商品が並ぶ老舗商店

歴史を感じさせる外観から少し入りづらい印象を受けるかもしれませんが、趣のあるガラス戸を引いて、いざ入店です!

中に入ると、高い天井とむき出しになっている梁(はり)のおかげか、広々とした印象を受けました。

所々にあるオレンジ色の間接照明も、どこか懐かしくておしゃれ。

背の高い商品棚が並んでいますが、広く通路が確保されているおかげで、圧迫感を感じず、ゆったりとお買い物が楽しめそうです。

取り扱っている商品は、本当にさまざま。
野菜やお肉、お酒、乾物やお菓子など食料品が置いてあります。

店主が本当に納得した商品しか取り扱っていないそうです。

例えばこんにゃくをとっても、種類の豊富さがうかがえますね。

こちらのずらりと並ぶ精肉コーナーは、どれも国産!

だしや醤油など、調味料も充実していますよ。

そして特に目をひいたのは、惣菜コーナー。

ハンバーグやビーフシチューなどの惣菜はお店で作られているそうで、保存料不使用。

ローストビーフは、お店の名物となっています。

お店から10分歩いたところには大磯北浜海岸があるので、天気のいい日はここで惣菜を購入し、ピクニックに出かけてもいいかもしれませんね。

お店で手作り!ごはんがすすむ焼き豚

その中でも私が特に気になったのは、手作りの焼き豚です。

お店が選び抜いた調味料で味付けをされているのだとか。

値段は大きさにより、500円台〜1,300円台で購入可能です。

手に取ってみると、まだ温かく、作りたてだということが伝わってきます。

あまりにおいしそうだったので夕飯のおかずに、とすぐ購入しました!

レジに持っていくと、お店の方が「これはバラ肉だからこっちのほうがおすすめ」と、焼き豚の中でもおすすめの部位が入ったものを教えてくださいました。

実はちょっと脂身が苦手なので、おすすめしていただいた部位のさっぱりとした焼き豚を購入。

曜日によっては、置いてある商品が異なったり、そもそも置いていないということもあるそうです。

自宅に帰り、さっそくいただきます。

分厚く切っても、薄く切ってもおいしいと教えていただいたので、今回は薄めに切ってみました。

味がよく染みていて、やわらかく、とってもおいしい!

白米との相性が抜群で、たくさん食べちゃいました。

お酒も種類豊富にあったので、焼き豚と一緒に味わうため購入するのもおすすめです。

年代物のお酒や、ワインもたくさんありました。

神奈川県の地酒「箱根山」の取り扱いもあるので、日本酒がお好きな方はこちらもお試ししてみてはいかがでしょう。

明治時代初頭から大磯の歴史に寄り添ってきたお店

こちらのいづ常は、なんと明治時代からあるそうです。

明治時代初頭に大磯で最初の精肉店としてオープンしました。

大磯に日本初の海水浴場が開かれたのも、ちょうどその時代。

明治から戦前にかけて、避暑地、避寒地として知られた大磯には、華族、政治家、実業家、文化人と、さまざまな方たちが別荘を構え、有数の高級別荘地となりました。

そういった舌の肥えた方々向けの高級食材を扱っていたのだとか。

戦後は調味料や乾物などを取り入れ、地域の人たちに向けて、おいしいものを届けているそうです。

趣のある外観に惹かれて入ったお店に、こんなにも深いストーリーがあったとは驚きです!

テレビや地方紙といったメディアにも取り上げられることの多いいづ常。

調味料にこだわりたい方や、普段よりちょっといい食材を購入したいという、地元の方におすすめです。

創業130年以上続く歴史あるいづ常で、ぜひお気に入りの食材を見つけてみてください。

いづ常
住所:神奈川県中郡大磯町大磯1130
アクセス:JR東海道線「大磯駅」から徒歩約5分
TEL:0463-61-0065
営業時間:9:00~19:30
定休日:月曜日、日曜日

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。