大磯に住んでいて本当に良かった!そう実感させてくれるのが、秋の城山公園のライトアップです。昼間は太陽の光を浴びて輝く紅葉も美しいですが、夜のライトアップはまた格別。歴史ロマン漂う公園全体が幻想的な雰囲気に包まれ、まるで別世界に迷い込んだかのようです。
大磯は江戸時代の東海道五十三次8番目の宿場町として栄えました。明治に入ると、18年に日本初の海水浴場が開設、20年には東海道線の大磯駅が開業されると、東京からの便の良さと魅力的な自然環境から、政界の要人たちが別荘や邸宅を築いたことで「政界の奥座敷」と呼ばれるようになりました。
紐解いていくと町の歴史が長い大磯ですが、今回は年に一度のとっておきイベントを紹介します。
大磯城山公園の歴史
城山公園は、かつて相模国府があった場所で、7世紀頃に築造された横穴式古墳群が残るなど、歴史的に重要な場所です。明治時代には三井財閥の別荘地となり、その後、吉田茂元首相の邸宅も建てられました。
現在では、これらの歴史的建造物を含む広大な敷地が公園として整備され、多くの人々に親しまれています。
城山公園は旧三井別邸地区と旧吉田茂邸地区の2つの地区からなっています。毎年紅葉のライトアップが催される旧三井別邸地区は、三井家別荘であった「城山荘」の跡地に造られた、日本情緒あふれる公園です。
展望台では、天気の良い日は、箱根連山や富士山が目の前にそびえ、伊豆半島と相模湾を一望することができます。
旧三井別邸地区について
旧三井別邸地区は、三井財閥11代の総帥、三井八郎右衛門高棟の別邸があった場所で、広大な庭園と数寄屋造りの建物が残されています。庭園は、自然の地形を活かした回遊式庭園で、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。国宝「如庵」を模した茶室「城山庵」では、お抹茶も頂けます。
紅葉ライトアップの歴史
城山公園の紅葉ライトアップは、2004年に始まり、今年で20回目を迎えます。毎年多くの人が訪れ、大磯の秋の風物詩として定着しています。
紅葉ライトアップの見どころ
今年のライトアップは11月22日(金)から24日(日)の3日間、午後4時30分から8時まで開催されました。旧三井別邸地区の茶室や竹林、不動池周辺を中心に、約540本のもみじをライトアップ。少し残念なのは完全な紅葉にはまだ少し早かったことです。
見逃せないのは……
- 不動池に映る逆さもみじ
水面に揺れる紅葉と灯篭の灯りが織りなす光景は、息をのむ美しさです。写真好きの方なら、ぜひカメラを持って訪れてみてください。三脚を使えば、幻想的な風景をより鮮明に捉えることができますよ。
- ライトアップされた茶室
昼間とは異なる趣があります。静寂の中に佇む茶室の姿は、日本の侘び寂びの世界を感じさせます。
- 雅楽の演奏
甘酒の販売もありましたので、温まりながら聴くのもいいですね!
雅楽の演奏はこの奥で聴けます。
大磯の秋を満喫しよう!
ライトアップは午後4時30分からでしたので、それまでは11月23日から一部公開される「明治記念大磯庭園」(大磯駅から城山公園に徒歩で向かう途中にあります)やこゆるぎの浜の散歩、「旧吉田茂邸地区」や「旧三井別邸地区」をゆっくり見学するのも良いですね。
来年もぜひ秋の大磯を満喫してくださいね!
大磯城山公園
住所:神奈川県中郡大磯町国府本郷551-1
交通:JR東海道線「大磯駅」徒歩約30分
連絡先:0463-61-0355
営業時間:9:00~17:00
ライトアップ期間:2024年11月22日(金)~2024年11月24日(日)
ライトアップ時間:16:30~20:00
定休日:無休
駐車場の有無:有(土日祝は有料)