隠れた史跡?江戸時代の松並木を通って絶景の「こゆるぎの浜」まで散策!

海の近くの松林と聞くと、静岡県の三保の松原を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
しかしなんと、大磯にも海の近くに松並木があるんです!今回はその東海道松並木と、こゆるぎの浜をご紹介します。

松並木までお散歩

大磯駅から徒歩10分ほどに位置する東海道松並木。私は訪れるのが初めてで、マップを見ながらお散歩してみましたが、迷わずに目的地に着くことができました。
駐車場などはないため、駅の近くのパーキングに駐車して、散策するのがおすすめです。

そしてこちら、一見普通の道に見えるかもしれませんが実は立派な史跡なのです!

ちょうど歩道橋があり、高いところから松並木を一望できました。
海の近くの木は、風に強く吹かれることでくねくねと曲がっているのをよく見ますが、ここの木は少し傾きつつもきれいに上に向かって伸びていますね。

江戸時代から続く松並木

江戸時代に東海道沿いに植えられた松は、場所によっては道路の拡張などの為に伐採されてしまっているようですが、大磯では地元の方々の協力もあり、今もきれいに残っています。

この松は今から400年前の街道の改修の際に植えられました。それから幕府や領主の管理を受けてきました。参勤交代やお伊勢参りの際にこの道が使われていたため、同じ景色を偉人たちが見たのかも、と考えるとロマンがありますね♪
その後、150年前には村ごとに受け継がれ、厳しい管理の中で大切に育てられてきたそうです。沢山の人がこの松に愛を注いでいるのがわかります。

ちょうど寒くなってきた頃だったので、色が黄色に変わった葉がきれいでした。

こちらのクロマツはとても立派でした。写真ではわかりづらかったので、手と比べてみました。
どうでしょうか?
とっても大きいですよね!樹齢を重ねていることがわかりました。

ウォーキングにぴったり!

この近くには旧吉田茂邸もあり、見どころ満載のエリアです。
地面に「関東ふれあいの道」という案内もありました。

関東ふれあいの道は、関東地方をぐるっと一周する道で、全長約1,800kmもある道です。自然や田園風景、歴史や文化遺産に触れられる道になっているようですよ。
10km前後に区切られていて、日帰り用のコースになっているようなので、この道沿いのウォーキングもいいかもしれませんね♪

こゆるぎの浜へ

今回はこの松並木から抜けられるこゆるぎの浜にも行ってみました。

「こゆるぎの浜」は漢字で書くと「小淘綾ノ浜」のようです。
昔は「余呂伎」や「余綾」などと書かれ、波のゆらぎを表していました。万葉集にもこの浜をよんだ歌が入っているようで、歴史を感じます!

松並木から繋がる細い小道を入っていきます。

すると、小さいトンネルがあり、中に入ってみると海が見えます。トンネルの影と海のブルーや光が合わさってとてもきれいな写真が撮れました!写真スポットとしてもおすすめですよ♪

そしてこのトンネルを抜けると、ひろーい砂浜が広がっていました!

大磯といえば、大磯ロングビーチが有名ですが、このこゆるぎの浜もとってもきれいなビーチです。海の水も本当にきれいな青色でした。

さらには海の向こう側に山も見えます。
一面の砂浜と美しい青い海を見ているとなんだか現実を忘れてしまいました。
私は平日のお昼過ぎに行ったのですが、人がいなかったのでまるでプライベートビーチでしたよ♪

実はあの漫画の聖地…!?

ちなみにここ、こゆるぎの浜は漫画「よつばと!」の聖地にもなっています。
「よつばと!」とは、あずまきよひこさん作の5歳の女の子の日常を描いたコメディー漫画です。
15巻の中で、主人公である小岩井よつばとその父親が丸い石を探しに行っていた浜が、このこゆるが浜をモデルにしたと言われています!聖地巡りに来た方も、ぜひ同じような石を探してみてくださいね♪まだ漫画を読んだことがない方にもおすすめです!

さらには、江戸時代に書かれた「東海道名所記」にも、ここの石について書かれています。どうやら江戸時代の人たちもここで石を拾って盆栽に入れて楽しんでいたんだとか!
この砂浜の石の色は「五色」と書かれていました。黒だけではない石もたくさんあるのかもしれません。

皆様もぜひ、歴史を感じる松並木と、聖地でもある美しいビーチをご堪能ください!

こゆるぎの浜
住所:神奈川県中郡大磯町大磯
アクセス:JR東海道線「大磯駅」より徒歩約20分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。