漁港近くの歴史ある和菓子屋さん 平塚「和菓子処 柳栄堂」

平塚漁港付近を散歩中にふいに出会ったのが、歴史を感じる雰囲気ただよう和菓子屋さん「和菓子処 柳栄堂(りゅうえいどう)」です。
ふらっと足を踏み入れると、思った以上に長い歴史を感じる店内と、お話好きのきさくな店主さんが迎えてくれました。
今回は地元の方たちに愛される「和菓子処 柳栄堂」について、くわしくご紹介します。

漁港のそばで長く愛される和菓子処

平塚市千石河岸(せんごくかし)は、平塚漁港がある海辺の町です。
空が広く潮の香りがする住宅地を歩いていると、白壁に重厚な木の看板がすてきなお店が見えてきます。

店先ではためくのぼりには「とろけるわらび餅」、「あんぱん饅頭」など、気になる商品名が。
老舗感ただよう外観に吸い寄せられてお店の中に入りました。

引き戸を開けてお店に入ると昔ながらの和菓子屋さんらしく、正面にずらっと商品の並んだショーケースがあり、左右には贈呈用のセットやおせんべいが所狭しと並んでいます。

何ともレトロな雰囲気に魅せられて調べてみると、なんと1910年、明治時代の創業とのことで、100年を超える超老舗和菓子処ということがわかりました。
遠い昔から地元で愛されてきたことが分かりますね。

あわや売り切れ!?人気のとろけるわらび餅

まずは「とろけるわらび餅」を求めましたが店頭にはないようで、店主さんに尋ねると、昼過ぎにもかかわらずほとんど売れてしまったそうで、「最後の1つだよ」と出してくれました。
最後!?と思いましたが、前のお客さんが5つも買い込んでいったのだそう。人気ぶりがうかがえます!

わらび餅は人気商品で早々に売り切れることも多く営業中にもまた作って出すそうなので、タイミングによっては出会えるのではないでしょうか。
大きめサイズに切られたわらび餅にはきなこと黒みつがたっぷり付いているのがうれしいですね。

さっそく家に帰って食べてみると、たしかに口の中でとろけてなくなるような柔らかな食感が絶品。
わらび餅ののどごしを黒蜜の濃厚さときなこの香ばしさとともに堪能したいのですが、あっという間に消えてしまうので1パックが一瞬でなくなってしまいます。
これは5パック買い込む人がいるのも納得でした。

めずらしいあんぱん饅頭は他にない味わい

次に同じくのぼりにあった「あんぱん饅頭」をセレクト。
見た目はこんがり茶色に色づいた皮の上に黒ゴマがのっていて、まさにあんぱん。

店主さんが「中はこしあんですよ」と教えてくれました。
おまんじゅう皮にこしあんという珍しい組み合わせではありませんが、これが何とも絶妙においしくて驚きました。
皮はしっかりもちっとしていながらふんわり、中のこしあんはなめらかで上品な甘さです。

また、暑い季節にぴったりの冷やし大福という夏限定の商品も。
モカとレモンがあり今回はモカを注文すると、店主さんが奥の冷蔵庫から冷えた商品を取り出してきてくれました。

冷え冷えの状態でカットしてみると、大福の中はコーヒー風味のこしあんとクリームが入っています。
よくあるクリーム大福のイメージですが、クリーム感は意外と控えめでひんやりしたあんこの香ばしさが広がり、甘さ控えめの大人の味でした。
季節限定ということもあり、ぜひまた近々リピートしたい商品です。
その他にも平塚市観光協会の指定銘菓「千石船もなか」なども人気商品だそうで、気になります。

キャッシュオンリーにご注意

こちらは昔ながらのお店らしくキャッシュオンリーです。
キャッシュレス化によって年々現金を使う機会が減っていて、手持ちがないことが多いので注意が必要です。
店主さんが申し訳なさそうに仰っていましたが、そんなところも老舗和菓子店らしく味を感じますよね。
こちらを訪れる際には現金の準備をお忘れなく。

和菓子処 柳栄堂
住所:神奈川県平塚市千石河岸27-3
電話番号:0463-21-2247
アクセス:JR東海道線「平塚駅」南口より徒歩約19分
営業時間:9:00~18:00
定休日:月曜日

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。